Lazy Bear

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ビバリウム

新居を探すトムとジェマは、不動産屋の案内で郊外の住宅地へやってきた。ヨンダーと名付けられたその住宅地は一帯が不自然なほど規則的で色合いや構造も同じ、幾ら理想的な建物でも不気味さが強かった。帰ろうとする二人だったが、何故かヨンダーの外には出られなかった。そしていつの間にかダンボールに入った生活消耗品が届き、ここで暮らすことを余儀なくされる。更にはどこの誰とも分からない赤ちゃんまでが届く。


主演はジェシー・アイゼンバーグ。奇妙な閉鎖空間に閉じ込められた男女を巡るスリラー映画。露骨に作り物な世界と不気味でしかない子供、そんな世界で途方に暮れる二人が徐々に精神的にも追い詰められていく様はなかなかカタストロフィを感じます。けれど、物語自体が非常に理不尽な展開な上に明言しない描写ばかりなので、考察が好きでないと終わってからも何だこの映画?という気分にさせられるでしょう。介錯の仕方では色々説明はできるんだろうけど、それはあくまで楽しみ方のごく一部でしかなく。そもそも正解が明言されていなければどんな考察も自己満足でしかないので割と虚しいものです。そのため、本作で納得できる面白さというのが雰囲気くらいしか残りません。これはなになにのメタファーで〜みたいなのは捗る映画だけど、そこに価値を見いだせないとかなり厳しいと思います。

オススメ度は3+。期待していたものとはちょっと違うなあ、となりそうなタイプの作品。とりあえず不気味さの雰囲気だけ味わうことを期待していくしかないでしょう。

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