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1917 命をかけた伝令

1917年、ドイツ軍と交戦中のイギリス軍第8連隊。将軍に
呼ばれたトムとウィルは、最前線にいるD連隊の大佐へ明朝の攻撃停止命令書を届ける任務を追う。ドイツ軍が撤退し攻勢をかけようとしているD連隊は、ドイツ軍の作戦に陥ろうとしているためである。
D連隊の場所まではどちらの軍が占領している訳でもない危険地帯を通らなければならない。しかし命令書が届かなければ1600人の味方が犠牲になる。そしてその中にはトムの兄も含まれていた。


第一次大戦中に実際に従軍した方からの証言を元に制作された作品。
特徴として、ワンカットじゃないかと思わせるほどの長回しを上手く繋げた独特の映像です。
序盤は死体が無数に転がり無音の荒野を進み、次第に戦火に巻き込まれながらも目的地を果敢に目指していきます。戦争映画であるため死体や流血は当たり前、焼け跡や塹壕も盛り沢山です。そんな凄惨な光景が続く中、時折ふと小さな美しい物を挟んでくる小粋な演出があるのだけど、これは逆に緊張と緩和の揺さぶりが強く一層緊張させられました。この落差はまず狙った演出でしょう。擬似的なワンカットといい、本作はかなり映像について計算されているように思います。
ラストはそっけなく、かなりビターで切ないもの。でも、何より安堵する静寂です。

オススメ度は4。ヒロイックさも無い渋い戦争映画です。しかしこの緊張感溢れる映像は秀逸で、見応え抜群です。

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