パピヨン
殺人の濡れ衣を着せられたパピヨンは、証券等を偽造することを得意とするドガと脱獄のため結託する。
二人の収監された先は、周囲を海に囲まれたその孤島では囚人達の人権はなくあまりに劣悪な環境だった。この場所で殺される前に、脱獄の手段を試行錯誤する。
本作は1973年に公開された同名作品のリメイク作品になります。
壮絶な環境から脱獄する二人の男の話ですが、これは実体験を元に書かれた小説が原作です。今の時代では考えられない劣悪さが、そこはかとなく古典映画的な不思議な雰囲気を醸す作品です。いつ理不尽に殺されてもおかしくはない中、限られた道具と協力者でどうにか脱獄しようとする二人。泥に塗れ悪戦苦闘する鬼気迫った表情が印象的ですが、時折精神的に揺れたり無感情になり折れたように見える危うさもあり、どこまで脱獄への挑戦が続くのかという不安感も覚えさせられました。
実話がベースとなってはいるものの、割と映画的な都合による配置換えやら演出やらがあるようです。もっとも、泥臭く暴力的な環境や古典的な手段を駆使して脱獄を試みるところが本作の魅力でしょう。
オススメ度は４。今どき珍しい脱獄モノ作品です。暴力描写は人によってややきついかも知れませんが、なかなかに王道で好きな人には楽しめると思います。
Posted: 6 月 23rd, 2019 under 2019, 映画.
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