Lazy Bear

Categories

Archive

Site search

Feeds

Meta

フロントランナー

1988年、二回目の大統領選挙に向けて精力的に活動を続けるゲイリー・ハート上院議員。彼は当時低迷していた民主党にとってケネディの再来とまで言われ、次期大統領の最有力候補だった。そんな彼にある日突然と女性スキャンダルが報道される。彼はスキャンダル自体がデタラメだと否定しつつも、政治家はその活動内容で評価されるべきだと主張。しかし報道側は人格も評価の一部とし、行き過ぎた取材攻勢を強めていく。


主演はヒュー・ジャックマン。
実在する政治家のゲイリー・ハートが、一度の女性スキャンダルをきっかけにあっという間に失脚していった実話をベースにした作品。
ストーリーは彼が立候補を断念するまでの三週間を色々な立場の人間から描いた内容になっています。
ゲイリー・ハートは若くてハンサム、弁も立つ理想家として描かれています。彼は一貫して政治家は政策と実績で評価されるべきだと主張し、そのため報道側だけでなくスタッフとも衝突してしまいます。今でこそ悪手だと思えるこの行動も、当時としてはまだ無理からぬ判断だったのかもしれません。もしくはゲイリー・ハートが本当にそこまで純粋な理想家だったのかも。
対立する報道側も、国民に対して支持されていないにも関わらず強引な突撃取材や犯罪まがいのことを平然と行い綺麗事を並べる、如何にもな連中となっています。そんな中でおそらくゲイリー・ハートが目をかけていたであろうワシントン・ポスト紙の記者が、このワイドショー化した選挙の倣いに流されていく様には一種のカタストロフィを感じました。
どっちもどっち、みたいな表現は個人的には好きではないけれど。ただ、最後にゲイリー・ハートが断念を表明する際のスピーチは、政治家報道のみならず有権者も頭に入れておくべき価値のある内容ではないかなと個人的には思いました。

一番の見どころは、ゴシップ紙のような質問など無視だ!と息巻くゲイリー・ハートが、突然の奥さん来訪に一瞬で顔色が変わって小さくなる切り替わりの演技かなと思いました。

オススメ度は4−。がっつり選挙やら報道やらの地味なネタばかりが続くので、かなり好き嫌いの分かれる作品だと思います。政治報道に興味があるか、ヒュー・ジャックマンのファン向けかもしれません。

Write a comment