オンリー・ザ・ブレイブ
森林火災の消防隊を率いるマーシュの悲願は、現場では第一線として活躍できる権限を持った精鋭部隊ホットショットに自らの消防隊が昇格される事だった。苦難の末に市規模では前例のないホットショットの認定を受けたマーシュ。部隊も次々と困難な現場を解決していき、いつしか隊員達は市のヒーローとなっていった。
ある日マーシュは、森林火災の発生を受け現場へ向かう。それは落雷による小火程度のものだったが、急変していく環境の中でその様相は大きく変わっていく。
主演はジョシュ・ブローリン。本作は実話をベースにした作品です。
内容として自然災害をテーマにしたディザスターものかと思いきや、どちらかと言うと隊長を始めとする隊員達の内面を描いたヒューマンドラマに近いと感じました。隊長と新人、彼らが仕事と家庭をどううまく両立していくのか、そしてそこについて回る罪悪感とどう折り合いをつけていくのか、そういった部分を深く掘り下げつつ、消火活動を描いていきます。
消火活動の部分を見ると、非常に男の世界的なものを露骨に押し出していました。汗と煤にまみれ、どんなに危険な現場でも笑顔を絶やさず勇気を持って消火に当たる。アメリカ的で分かりやすい身近なヒーロー像に思います。
深刻な悩みを抱えつつも明るい仲間達と苦難を乗り越えていく、という感じで進んでいくのですが。これがラストが結構意外というか不意打ちのような内容でした。当然実話なのだから実話になるんだけれど、流石に予想外でかなりショックを受ける人もいそうです。ベテランの風格漂うジョシュ・ブローリンの指揮官もさることながら、落伍者の烙印を押された新人を演ずるマイルズ・テラーのラストシーンの演技は本当に凄かった。クライマックスはどちらかと言うと呆気にとられることが多いかもしれないけれど、マイルズ・テラーの演技だけは本当にはっきりと焼き付きました。
オススメ度は4+。全体的なノリとラストの落差はかなりあると思います。彼らはどういう人達だったのか、という回想として見るのが最適と思いますが、多分初見でそれはなかなか厳しそう。ヒューマンドラマとして見るので良いと思います。
Posted: 6 月 23rd, 2018 under 2018, 映画.
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