ゲット・アウト
写真家のクリスは、アフリカ系アメリカ人である。そんな彼の恋人ローズは白人だった。とある週末、クリスはローズの実家に彼女と共に両親への挨拶へ向かう。ローズは両親にクリスが黒人であることを打ち明けておらず、クリスはそれが気掛かりでならなかった。しかし実際に相対したローズの両親は非常に好意的でクリスを受け入れる。一旦安心はするものの、両親や使用人、そして友人達はどこか不自然な言動をしていた。流石にこれは自分の人種が理由ではないとクリスは疑い始める。
黒人と白人の交際、そして閉鎖的な田舎が舞台という作品。ジャンルとしてはサイコホラーに当てはまる内容だと思います。そしてほんの少しのオカルトファンタジーといったところ。
とにかく中盤辺りまでは全く主人公の置かれた状況が分かりません。ただ何となく違和感のある状況下にあることだけが分かり、この辺りの主人公と鑑賞側との一体感と困惑が実に良いです。特に二人の使用人の不気味さ。むやみにニコニコしていて、本当に不気味というか気持ち悪いというか、この独特の雰囲気の演出は実にホラーしていて素晴らしいと思います。
中盤以降になってようやく主人公の置かれた状況が分かるんだけれど、そこからのジェットコースターのようなテンポの良さも実に良かったです。オチとしてはB級感満載だけど、全体的な不気味な雰囲気とはマッチしていると思います。
ちょっと気になったのは、序盤は音を使ってドッキリさせる演出が幾つかあったこと。これ無警戒だとちょっと負担になるので注意が必要です。
オススメ度は4。新人監督とは思えない意欲的な作品です。ホラーファンにはオススメの一本です。
Posted: 12 月 9th, 2017 under 日常.
Comments: none
Write a comment