Lazy Bear

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ハードコア

目覚めるとヘンリーは、奇妙な部屋の大きな水槽の中にいた。現れた女性科学者エイカンは、ヘンリーに優しく話し掛けながら欠損した左手足を機械の物に繋いでいく。ヘンリーは何も思い出せなかったが、彼女は自分達は夫婦だと話す。状況の飲み込めないヘンリーだったが、突然謎の男達が乱入、ヘンリーは彼らと奮闘するものの多勢に無勢、エイカンを拉致されてしまう。そんな状況下で現れた謎の男ジミーは、ヘンリーの事情を知っており、そして彼を手助けしようとする。


主演はシャールト・コプリー。監督はイリヤ・ナイシュラー、若手の新人監督だそうです。
いわゆるFPS視点で撮られたアクション映画で、終始視点は主人公の見ているものというなかなか斬新な試みの作品です。ただ、それがアクション映画で効果的に活かされるかと言われれば、正直さほどでもないと思いました。POVホラーのような激しい画面のブレが頻繁にあり、はっきり言ってそれだけで苦痛に思う人はそこそこ居ると思います。またそういった視点のため何が起こり何をされたのかが分かりにくいシーンも多く、そのためアクション映画に必要な爽快感はかなり薄く少ないように感じました。
FPSをやった事がある方なら分かると思いますが、この作品は非常にゲームをしている感が強いです。ストーリーはシンプルで無駄もひねりもなく良いのですが、裏を返せば順当な展開を見ているだけとも言えます。さながらゲーム実況動画のようで、没入感は案外少ないように思いました。
一つだけ効果的だと思ったのは、主人公が自分に対してアクションを起こす場面です。特に終盤のアドレナリンは、かなりカタルシスを感じました。もしもこの方式の映画が今後も作られるとしたら、喋らない主人公の考えている事を如何に観客に伝え共感させるかが重要な要素だと思います。そうでなければ、本当に興味のないゲームの実況動画と大差ありません。

オススメ度は3+。演出だけで大分ふるいにかけられるような作品です。どういった作品なのか、事前にネットで予告編を確認すると良いと思います。それと、意外とグロいシーンが多いのでそれも注意です。

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