64-ロクヨン-後編
ロクヨン事件の爪あとに苦しむ中、突如勃発する誘拐事件。それは何もかもがロクヨンに酷似しているため、模倣犯による犯行と考えられた。事件の報道と捜査本部の方針による軋轢に苦しむ三上だったが、この模倣事件の犯人の正体にふとした所から気付いてしまう。
主演は佐藤浩市。引き続き同名小説の後編となります。
本作ではロクヨンの模倣事件から始まり、再びその報道姿勢をめぐって序盤からマスコミとの応酬の板挟みに遭います。そして前編ではなかなかの畜生具合を見せた報道陣も、今回は東京のマスコミ関係者に徹底的にやられる訳ですが、自分達がしてきた事をそのままされているだけなのに自らが被害者のような語りをするのはもう苦笑いしか出ませんでした。このマスコミの畜生さは本当に徹底していて、正直なところ良い所はラストの一面ぐらいしか無いとさえ思います。
ストーリーはまず模倣事件の捜査で進んでいくのですが、ここからふとした拍子にロクヨン事件へと繋がります。ネタバレになるので犯人は書きませんが、結構しれっと出てきていた人物です。この人物、当初はそうとはまるで思えなかったのですが、これが犯人だとほのめかされた途端、その表情が一変して犯人のそれらしい雰囲気になったのには度肝を抜かれました。これはひとえに役者の演技力としか言いようがありません。この豹変するシーンはとにかく一番の見どころと言っても良いでしょう。
オススメ度は5−。とりあえず前編と併せての評価です。非常に見どころの多い作品だと思います。単純に佐藤浩市のファンというだけでも見る価値は十分あるでしょう。
Posted: 6 月 11th, 2016 under 2016, 映画.
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