レヴェナント:蘇えりし者
西部開拓時代、グラスは持ち前の土地勘を活かし、毛皮を集める狩猟隊の案内役をしていた。ある日、敵対部族と鉢合わせぬよう斥候をしていたグラスはグリズリーに襲われ瀕死の重傷を負う。隊長は断腸の思いでグラスを置き去りにするが、代わりにグラスの死後埋葬を行うためにグラスの息子ホークと、同僚のフィッツジェラルドとプリジャーを残す。しかしフィッツジェラルドはグラスを裏切り、ホークを目の前で殺害するとグラスも生きたまま埋葬してしまった。
主演はレオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディ。
実在の人物であるヒュー・グラス、彼の半生を元にした伝奇モノです。
まずこの作品で見るべきところは、ディカプリオ演ずるグラスの不屈さ、しぶとさ、そして執念深さです。グラスの不死身さやタフネスが本作の一つの見所であり、その様を凄惨に演ずる凄みは本当に惹きつけられるものがありました。あまりに執念深すぎて、かなりエグいシーンもちょくちょく登場します。また、開拓時代特有の原住民と開拓民との抗争も含まれており、部族特有の価値観や死生観はグラスの行動に程良く影響を与えている演出が実に良かったです。
あくまで本作は伝奇であり、史実とはだいぶかけ離れています。そして復讐譚であるはずが、あまりにディカプリオのタフな男演技が凄すぎるため、途中でこれはサバイバルものではないのか?という疑問符が浮かんできます。もっとも、ちゃんと最後は復讐譚になるんだけれど。
オススメ度は5−。とにかく役者陣の演技が素晴らしく、激情がぎゅっと濃縮された非常に濃い映画です。少々グロテスクな表現もあるため、食事の予定は少々気にした方が良さそうです。
Posted: 4 月 23rd, 2016 under 2016, 映画.
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