オデッセイ
火星探査隊アレス3の一員であるワットは、突然嵐と事故により単身火星に取り残されてしまう。事故で死亡したと思われていたワットだったが、持ち前の植物学者としての知識を生かし、食糧を栽培して命をつなぎ止めていた。
ワットの生存を知った地球側のNASA本部は、すぐさまワットの救出作戦を開始する。しかし、それまでにワットへ残された物資はあまりに限られていた。
監督はリドリー・スコット。主演はマッド・デイモン。
火星に取り残され、限られた物資の中で何としても生き延びようとする宇宙飛行士を描いたSF作品です。
ストーリーは地球サイドと火星サイド、そして母船エルメスの3つの視点からこの状況について描かれます。ただし、エルメスは都合上後半がほとんどとなります。
本作の見所と言えば、やはり主人公ワットが知識を総動員して難局を打破していく所でしょう。栽培以外にも、様々なアイデアを用いて無い物を生み出したり可能としたりと、泥臭いSF特有のワクワクさがとてもたまらない展開でした。その一方で、地球側の単なる救出作戦だけでなく広報なども考慮した事情が、主人公ワットの孤独感を実に強く浮き彫りにします。火星の過酷な環境や限られた物資、そういった背景によりワットがどんどん精神的に追い詰められていく様は、コミカルなようでゾッとする部分も併せ持っています。この辺りの演じ方は流石マッド・デイモンだと思います。
オススメ度は4+。最後まで緊張感の続く非常に見応えのある作品です。こういった泥臭いSF作品は近年珍しいのではないでしょうか。
Posted: 2 月 6th, 2016 under 2016, 映画.
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