白鯨との闘い
捕鯨船エセックス号は、鯨油確保のため母港ナンタケット島を後にする。しかし捕鯨は難航、一年近くを無駄に費やしてしまう。そんな中、太平洋の海域で大量のクジラが回遊している事を聞く。だがそこには、悪魔と呼ばれるとてつもないクジラが棲息していた。
監督はロン・ハワード、主演はクリス・ヘムズワース。
メルヴィルの名作白鯨、その元となったという実話を映像化した作品です。
メルヴィル本人が遭難したエセックス号の最後の生き残りの元を訪れ、彼が回想するという形で一連の出来事が描かれていく形式です。序盤は航海のシーンが多く、通常の捕鯨は一度しかありません。その際に鯨油を絞るところまで一連の流れがしっかり描かれていました。
後半は白鯨との遭遇、そしてひたすら打ちのめされ、絶望的な遭難シーンが続きます。これがかなりきつく、精神に来る内容でした。要するに、食料と水の乏しい状況で遭難したらどうなるのか、というアレを行き着いた感じの内容です。また、この白鯨は本当に実話なのかと思ってしまうほどに執拗で攻撃的です。本作の邦題は非常に酷いのだけれど、その酷さの中には全くこの展開と一致していない的外れなもの、という意味もあります。
オススメ度は4+。クリス・ヘムズワースの安定した男臭い演技が非常に魅力的な作品。ただし遭難の下りはかなり来るものがあるので、特に食事のスケジュールなどは注意が必要かも知れません。
Posted: 1 月 16th, 2016 under 2016, 映画.
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