遠くの空に消えた
楠亮介は父親の仕事の都合でとある田舎の村へと転校する事になる。
その村は公団が推し進める空港建設の予定地で、亮介の父親はその指揮官だった。村側は地主を初めとして空港の建設には真っ向から反発、亮介も学校ではあまり良い印象を受けなかった。
行定勲監督が7年もの間に温め続けてきたというこの作品。
前に見た「春の雪」はかなり良い出来だったので期待していたけれど、正直な全体の感想は微妙でした。僕はむしろ主演の神木隆之介を観に行った感じです。
とりあえず冒頭から柏原崇が妙な振りで出て来るのが気になりました。キャラが変わったのか妙に変な人になってました。
その後本編に入り、今度は下ネタのオンパレード。ここでかなり気が萎えます。
やたら多い村人達の構成の説明が中盤までダラダラと続くんですが、そこから急に作品の雰囲気が引き締まります。
突然と神妙になり話の内容が面白くなり、見ているこちらも子供みたいな高揚感を覚えてしまいます。これは期待出来るな、という雰囲気を持たされましたが、クライマックスというところで明らかに不要なシーンがざくざくと差し込まれ急に熱が冷めました。
何故こんなものを入れたのかと首を傾げたくなります。これらそのものをカットするだけでかなり良くなるのに。どうしてあの高揚感を持続させてくれなかったのか疑問にすら思いました。
若者向けの懐古系な作品ですが、思ったよりも脚本は子供っぽくないです。不甲斐無い大人に代わって子供達だけで一泡吹かせてやろうぜ! というコンセプトはかなり良いです。ただ、どうしても要らん演出に萎えさせられる訳で。
そういえば作中にやたらキリル文字が目に付いたけれど、これは北海道辺りの実在の村をモデルにしたとかあったのかな? スタッフロールにはそれらしい名前はちらほら見えたけれど。
オススメ度は3。そこそこ楽しめたけれど、感動というところまでは行きません。あと下ネタのしつこさには少しイラッとさせられた。
割と幅広く見られる作品だけど、絶対に見なくちゃいけないというほどでもない印象。あくまで悪くは無いというレベルの映画です。
Posted: 8 月 19th, 2007 under 2007, 映画.
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