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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

かつてハリウッドで「バードマン」の大ヒットにより有名俳優となったリーガン・トムソン、今では落ちぶれ世間にも忘れ去られようとしていた。そこでリーガンは、古典作品を元に舞台役者としての再起を図る。しかしプレビュー公開直前に俳優の一人が事故により降板せざるを得なくなってしまう。代役として契約したマイクは、舞台役者としての技量はずば抜けていたものの性格はあまりに破天荒で、リーガンをどんどん精神的に追い詰めていく。


監督はアレハンドロ・G・イニャリトゥ。
過去の人となりつつある俳優が再起をかけた舞台劇で四苦八苦する物語。どちらかと言うと、ブラック目のコメディ映画です。
主人公であるリーガンが何とか舞台を成功させようとするものの、それを阻む無数の要素に振り回され、精神的にもどんどん追い詰められていきます。開始直後、リーガンには超能力が備わっている事と、”バードマン”としての自分の幻聴が聞こえるという秘密が明らかになるのですが、幻聴はともかく超能力は正直微妙な要素でした。特にこれといって有効的に働いた設定とも思えず、どうしてこういったものを組み込んだのか意図が不明です。
本作の特徴として挙げられるのは、独特のカメラワークです。おそらく編集で繋いでいるのだと思いますが、作品が最初からワンカットで撮られているように見せています。これは非常に監督の意欲を感じる演出でした。
各俳優陣の鬼気迫る演技は非常に良くて見所も十分なのですが、結末については賛否が分かれそうな気がします。個人的にはあまりしっくりは来ませんでした。主人公の狂気の演出としてもっと生かせれば印象も変わったように思います。

オススメ度は4−。意欲作ではありますが、案外好き嫌いが分かれそうな展開のように思います。

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