ゴーン・ガール
ニックとエイミーは結婚して5年目を迎える夫婦だった。エイミーは毎年結婚記念日に宝探しと称したプレゼント探しゲームを仕掛けていた。しかし今年のニックはそれについて憂鬱な心境を迎えていた。そんな心境の中帰宅すると、家の中は荒らされエイミーの姿は何処にも無かった。明らかにこの状況は異常だと感じたニックはすぐさま通報、警察はこれを誘拐事件として捜査を始める。しかしニックの証言には不審な点が幾つもあり、警察はニックが事件の真犯人ではないかと疑い始める。
監督はデビット・フィンチャー、主演はベン・アフレック。
突如失踪した妻と、疑惑の目を向けられる夫、それらを取り巻く世間を描いたサスペンス映画です。
この作品は前半と後半とで視点が全く異なり、それぞれを起承と転結へ分ける事が出来ます。前振りとも言える前半は、割りとありがちなサスペンス展開でした。しかし、ニックの言動は確かに幾分か不自然な所があって、一体これはどういった展開になるのかと本当に予想がつきませんでした。そして事の真相は中盤程度で判明するのですが、それだけでは話が収束しません。むしろ、余計に状況が混沌として来て、それを受けて迷走を続ける人達を見ているとまるでブラックコメディのようにすら思えてきました。
この作品には1人、真性のとんでもないサイコパスがいます。このサイコパスは漫画アニメにありがちな、人殺しが大好きみたいなファッションサイコパスではなく、やや地味な印象がある分かなり生々しく見えました。もちろん、地味とは言ってもろくでもない理由で平気で色々な事が出来てしまうので、見ているとゾッとする事が何度もあります。
本作のエンディングは、個人的にはかなり評価が分かれるような気がします。僕はあまり好きではないパターンですが、まあこうなるしかないだろうというある種の説得力もあるように感じました。
オススメ度は4。やや後味の悪い気持ちにさせられますが、なかなか面白いサスペンス映画だと思います。
Posted: 12 月 13th, 2014 under 2014, 映画.
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