Lazy Bear

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GODZILLA ゴジラ

ジョーは妻と息子の三人で日本の原子力発電所に勤めていた。近頃計器に妙な数値の変動を感じていたジョーだったが、具体的な対策は取れていなかった。そんなある日、突然謎の大地震が起こり発電所自体が崩壊、付近一帯は隔離されてしまう。
15年後、ジョーは日本で独自に当時の事故について研究を行っていた。だが、不法に避難地域へ侵入した事で、息子フォードは日本にまで身元引受人としてやって来る。その折、再びあの異様な地震が起こり始める。


日本のみならず海外でも有名な特撮映画、ゴジラのハリウッド版作品です。
ストーリーは、大筋は割とシンプルになっていて、最初に敵が出て来てやがてゴジラが登場、激闘の末に終了といった内容です。そんな中で本作の見所としては、やはり怪物達を相手にどういった対策を取るのかを迫られる米軍と、何も事情を知らずただ巻き込まれる一般市民だと思います。米兵達は常に現実的な対策を迫られ、如何にしてこの怪物達を排除するのか、様々な苦境に立たされます。当然相手は規格外の怪物であるため、とにかく大抵の武器ではかなわず簡単に殺されていきます。また一般市民も当然悲惨な死に方をする事が多く、理不尽な末路ばかりです。
面白いのは、この絶望感の描写です。怪物本体を使わず、間接的な描写であれこれと絶望的な状況を表現していて、如何に今の状況が簡単に死ねるのかを如実に伝えてくるのがゾクッと来ました。また怪物とのニアミスも当然あって、ここは人類との力の差を見せつけられているかのようで、一層絶望感が増します。
肝心のアクションシーンですが、個人的にはもうちょっと取っ組み合いの時間はあっても良かったと思いました。苦戦を強いられている感じは良く出ていて、打ちのめされてからの大逆転まではちょっと駆け足かなという印象もあったけれど、きちんと放射熱線もあり、非常に爽快感があります。あの伝統の咆哮も、監督が何パターンも作成した上で厳選しているとあって、これまた素晴らしいものでした。
主人公は息子のフォードですが、彼の見せ場はやや少ないように感じました。基本的に巻き込まれ型主人公で、自宅に帰りたいだけなのに面白いように次々と危険なところへ行ってしまいます。一応彼の見せ場はあるものの、他の米兵達が活躍しているせいもあって、若干物足りなさを覚えました。
本作は特撮映画というよりも、怪物という自然災害と遭遇した人々のパニックアクションに近いと思います。とにかくモブ達の描き方が魅力的で、ゴジラが出ていない間も楽しむ事が出来ます。

オススメ度は5−。これまであまりゴジラを知らなかった方でも十分楽しめる内容だと思います。世代間など気にせず、割と気軽に観に行っても良いでしょう。

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