Lazy Bear

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トランス

画商のサイモンは、魔女の飛翔というプレミア価格の絵をオークションで取り扱うものの、あらかじめ共謀していたマフィア達と共に絵をオークション会場から盗み出す。しかし、サイモンは何故か直前で受け取り役であるフランクを襲い、その際に受けた反撃で頭に大きな怪我を負う。
退院後サイモンは、フランク達に絵の有りかを詰問される。しかしサイモンは、絵の隠し場所を怪我のショックですっかり忘れてしまっていた。記憶喪失を治療すべく、サイモンは催眠療法士の治療を受ける事になる。


監督はダニー・ボイル。
高価な絵画を巡り、記憶喪失の主人公と催眠療法士を巡るサスペンス映画です。
単純にサイモンの記憶が元に戻れば解決する状況かと思えば、催眠療法士であるエリザベス・ラムが単なる協力者ではなく、彼女は彼女でまた別な思惑を持っているという展開が非常に面白いものでした。
サイモンもまた当初の通りの人物像ではなく、徐々にその本性が明らかになっていく展開はハラハラさせられます。ダニー・ボイル特有のシーンが錯綜する演出も、サイモンの記憶が錯綜するものとしては非常に合っていて、特に中盤以降からの催眠と現実が入れ替わるところは秀逸だと思いました。ただしその分、クライマックスのカタルシスはいささか弱いようにも思います。この辺りは趣味の領域かも知れませんが。

オススメ度は4+。先は読みやすいけれど、非常に面白いサスペンスでした。催眠療法士の存在がうまい具合にかき回してくれるので、見応えは十分だと思います。

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