パッション
広告代理店で働くイザベルは、自身の会心のアイデアを上司のクリスティーンへ横取りされてしまう。この事を恨みに思ったイザベルは、意趣返しとしてクリスティーンを出し抜いたプロモーションを行い、クリスティーンが密かに熱望していたNY支社への転籍を潰してしまう。だがクリスティーンはこの事をただでは済まそうとはせず、更なる反撃を画策する。
女性3人と男性1人による、複雑な人間関係を巡るサスペンス映画です。ただし、彼女らの繋がりは大体嫉妬と復讐心で、見ていて非常に胃が痛くなるような展開の連続でした。昨今流行った半沢直樹よろしく、とにかくやられたらやり返す、という姿勢が一貫しており、黒一点のダークはそれに良いように振り回されている印象です。
この作品はやたら女性はどうであるという主張を全面的にプッシュしていましたが、男性の視点で見る限り、どうしてここまで敵を作ろうとするのか、恨みを深くしようとするのか、と非常に疑問でなりませんでした。おそらく、これは女性でなければ理解できない心理なのかも知れません。なので、男性視点からの感想を述べれば、とにかく自己的で恐ろしい生物だなあと感じました。
後半に、画面を分割する一風変わった演出でミスリードを誘って来ました。同時に、イザベルが夢と現実の端境にいるような表現もあります。そして、個人的にはそれが展開に不透明感を悪い意味で与えてしまったように思います。ラストは解釈が分かれそうな部分もあり、個人的にはあまりすっきりしませんでした。
オススメ度は3+。なかなか胃の痛くなるようなサスペンスです。人の負の部分で大半が構成されているため、こういうのがストレスになるような人にはオススメ出来ないと思います。
Posted: 10 月 5th, 2013 under 2013, 映画.
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