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ローン・レンジャー

検事のジョンは、NYから生まれ故郷であるテキサスへと帰って来る。レンジャーである兄ダンが追う凶悪犯、キャヴェンディッシュの追走に加わるものの、待ち伏せに遭い、レンジャー部隊は全滅、ジョンもまた命を落とす。
そんな彼らの死体を埋葬したのは、頭にカラスを乗せている謎の原住民、トント。ジョンは魂を操る白馬の力で蘇り、トントと共にキャヴェンディッシュを追う。


主演はジョニー・デップ。
ローン・レンジャーは、これまでにも様々なメディアで扱われてきた作品ですが、僕は子供の頃にアニメ版だけを見ていて、それだけ覚えています。そのため、ジョニー・デップが演ずるトントは、アニメ版のトントとはあまりにイメージが離れていて、当初はむしろ敵役なのではと思っていました。
本作ではローン・レンジャーの誕生を描いていますが、正直なところトントがあまりに印象が強すぎて、あまりローン・レンジャーことジョンが主役という印象がありませんでした。ジョニー・デップのトントは基本的に表情に乏しいものの、動作がコミカルで時折しれっと大胆な行動に出るため、なかなか目の離せないキャラクターです。一方のジョンは、銃は持たない、裁きは法律で、と信念を貫くキャラクターなのだけど、それを覆してローン・レンジャーになる所がかなりあっさりしています。それだけに、脇役っぽさが際立ってしまったのが残念です。
ストーリーは、なかなか血なまぐさい内容でした。特にアメリカ開拓時代の陰部と言っても良い、白人と原住民の対立がネタとなっているため、子供向きとは言い難いです。そんな暗く重い展開を経て、ようやくクライマックスに迫ると、ここでかのウィリアムテル序曲がかかり、颯爽と悪党を退治していくカタルシスはなかなか爽快でした。これまではなかなかスッキリしない展開だけに、ここでやっと溜飲が下がる思いです。
過去のローン・レンジャーを知っている人には楽しめる作品だけれど、やはり脚本の妙な重さなど、ちぐはぐな印象も幾つかありました。どんな層をターゲットとしているのか、正直分かり難いです。中途半端に重いエンターテイメントは、かなり賛否別れるのではないでしょうか。

オススメ度は3+。ほぼジョニー・デップの独壇場映画です。取り敢えず、ジョニー・デップかローン・レンジャーが好きな人には向いていると思います。

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