ザ・マスター
第二次大戦後、海軍を除隊したフレディは、行く先々で問題を起こし仕事が一定しなかった。その原因は、従軍のストレスによる精神的な問題で、特にアルコールには強く依存してしまっていた。
そんなある日、たまたま忍び込んだ船で目を覚ましたフレディは、船の持ち主で新興宗教団体ザ・コーズの代表であるランカスター、通称マスターと知り合う。互いに惹かれるものがあり、フレディはマスターの元で世話になる。しかしフレディの問題は一向に改善せず、頻繁に暴力的な素行が見られ。マスターの妻ペギーは再三フレディを追放するよう求める。
主演はホアキン・フェニックス。俳優業を引退してラッパーに転身するなど酷い奇行を繰り返してたのですが、どういう訳か綺麗な姿に戻って俳優に復帰したようです。ただ、演技なのか素なのかは分からないけれど、このフレディは酷くシャキッとしない振る舞いばかりなので、妙な不安感がありました。
元海兵隊と新興宗教教祖の交流を描いた作品ですが、正直なところ演技派俳優の演技だけしか見所のない映画だと思いました。ストーリーは何だかあるのか無いのか分からず、脚本のテーマがイマイチ分かりません。カルト教にのめり込む話かと思えばそうでもなく、フレディが更正するのかと思えばそうでもなく、結局のところ何も進展の無い妙なストーリーでした。そのため、どこが見所かと訊ねられると、非常に困る作品です。「演技が良かったよ」というぼんやりとした薦め方しか出来ず、しかもそれは人によって好き嫌いも分かれるのだから、尚更困ってしまいます。如何にも1点勝負の尖った映画、B級作品という雰囲気がしました。
オススメ度は3+。ホアキン・フェニックスの復帰は嬉しい所ですが、作品自体はいささか薦め方に困る内容でした。とりあえず、「演技が良かったよ」としか言い様のない映画です。
Posted: 3 月 30th, 2013 under 2013, 映画.
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