ハンガー・ゲーム
近未来、時の政府はかつて反逆事件を犯した12の地区に対して、あるゲームを強制していた。それは、各地区から無作為に少年少女を1人ずつ選別し、最後の1人になるまで戦わせるというサバイバルゲームだった。
12地区で選ばれたのは、プリムという幼い少女、しかし彼女の姉のカットニスが代理を志願する。
一時期「バトル・ロワイヤル」の盗作騒ぎもあった本作。共通点としては、十代の若者が殺し合いをするという所くらいでした。また、差別化としてスポンサーの要素やプレイヤーの賭け金、優勝特典などの設定があります。
序盤は、まだ殺し合いをするという実感が無いためか、割と和やかな雰囲気でした。同じ地区から二人出てるけど、ルール上片方しか生き残れないのだけれど、そういう悲壮感もさっぱりありません。これも実感が無いという演出? その割に、ゲームのために鍛えてる参加者も居るけれど。
ハンガーゲーム本編だけれど、これが本当に酷かった。簡単に人が死ぬ残酷さもカタルシスも無く、綺麗事と御都合主義ばっかりです。ピーターも訳の分からない行動を取るし、急にカットニスに懐くルーも唐突で不自然だし。スポンサーに好かれる設定が生かされてないし、勝者が一人なのに同盟を組んでヘラヘラしてるかと思えば急に戦いは誇りと言ったり、死亡率の高い感染症や脱水症状での死者も無し、というか普通に寝てる。その他突っ込みどころが多過ぎてキリがありません。
挙げ句、更に不自然でおかしなクライマックスと、なんかもう酷かったです。盗作以前に、世界観も話の流れも破綻しており、取り敢えず刺激的な設定に適当な肉付けをしただけという印象を受けました。
続編が作られるそうだけれど、この質ならはっきり言って期待は出来ません。せめてゲームらしさや人間ドラマ、簡単に死ぬ危機感の演出等、何か見所が一つでもあれば良かったんだけれど。
オススメ度は2。正直、普通に面白くなかったです。あえて観る程かはかなり疑問。
Posted: 9 月 29th, 2012 under 2012, 映画.
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