顔のないスパイ
内偵を続けていた上院議員が、突如何者かに暗殺されてしまう。その特徴的な手口から、犯人には２０年前に死んだとされるソビエトの暗殺者カシウスが浮上する。その捜査のため、かつてカシウスを追い、誰よりもカシウスについて知っている元諜報員のポールと、カシウスとポールについて熱心に研究してきた青年ベンがチームを組む事となる。
主演はリチャード・ギア。
ロシア絡みのスパイの映画で、サスペンス要素の多い濃厚な作品でした。謎の暗殺者カシウスを追っていく二人なのだけれど、カシウスの正体は序盤で案外あっさりと判明します。その後、捜査側とカシウス側とそれぞれの視点から思惑が巡る攻防戦となり、一体どのような決着となるのかハラハラしながら楽しむ事が出来ました。
原題は「THE DOUBLE」で、これは二重スパイの事を意味しています。この映画にも二重スパイは登場するのですが、その二重スパイの正体と目的に、ああなるほどと感心させられました。ここまで堂々と欺きつつ、案外細かに伏線を張っていたりしていたのが面白いです。
騙す、騙される、がスパイ映画の醍醐味だけど、この作品ではそれが充分に楽しめると思います。話がどんどん複雑に入り組んでいくような感じではあるけれど、非常に良く出来た脚本ではあるので、何とか追っていって欲しい所です。
オススメ度は４＋。意外に面白いスパイ映画でした。ロシアスパイのネタは大分使い古されている感じは否めないけれど、それでも脚本の出来栄えは良いので楽しめると思います。
Posted: 2 月 25th, 2012 under 2012, 映画.
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