どろろ
戦乱の時代、戦況も悪化し遂に進退窮まった醍醐景光は、魔物と契約し天下を獲る力を得る。その引き換えになったのは、これから産まれてこようとしている醍醐の息子の体の48ヶ所だった。
48ヶ所が欠損した姿で産まれた赤子は川へ流され、それを一人の呪い師が拾い上げる。呪い師は赤子の欠けた部位を作り物で補う。
やがて赤子は青年へと成長し、奪われた体の部位を取り返す魔物退治の旅へと出かけた。
原作は手塚治虫の同名の漫画。
僕は原作も読んでいたので、これに20億も投じて映画化すると聞いた時は胸がときめいたものでしたが。結局の所、よくある駄目な映画の典型に収まっていました。
原作のどろろとはまるでイメージに合わない役者が気になり、尺の関係からなのかあっという間に百鬼丸とどろろが打ち解けたり、クライマックスのあまりの盛り上がらなさ加減といい、とにかく鼻につくところばかり。正直、真面目にやってこれなのか、わざとウケを狙っているのか理解に苦しむグダグダ感です。
最初の魔物との対決シーンはなかなかスピード感があって良さそうだったけれど、それすらも回を重ねるごとに劣化していきます。
「そんなソフトタッチじゃダメージも何もないだろう」>「左腕の刀で両断」>ドーン!
という流れがお決まりになっています。
魔物は結構迫力があったと思います。特に植物の魔物あたりは。これってアクションゲームにしたら面白いんじゃないかな、と思ったら実はとっくにゲーム化されてました。
同じ1億なら、CGよりも役者に投じた方が遥かに衝撃を与えるものなんだけど。いい加減、特殊効果よりも脚本や役者の重要性に気づかなければ、こういう映画は一生無くならない。
オススメ度は2−。原作が好きだった人にはもっとオススメ出来ません。斜め上の方向へ資金を費やした典型的な駄目映画です。
Posted: 1 月 27th, 2007 under 2007, 映画.
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