小川の辺
戊井朔之助は藩命にて、主君に無礼を働き脱藩した佐久間森衛の上意討ちをする事になる。しかし佐久間森衛の妻は戊井朔之助の実の妹である。朔之助は受け難いと返答を濁しつつも、結局は立場の悪くなった戊井家のために受けざるを得なかった。
原作は藤沢周平。主演は東山紀之。
上意討ちのため江戸へ向かう戊井朔之助と、彼と兄弟のように育った新蔵が、どのようにして藩命を果たすかが大筋。そしてその道中に、佐久間森衛が何故脱藩するにまで至ったかが語られます。
原作が短篇のためか、かなりテンポよく話が進んでいきます。ストーリー自体も非常にシンプル、此れと言って策謀もありません。各キャラの心情は必要な分だけ語られていますが、朔之助は寡黙な性格のためか、意外と瞑想シーンばかりが目立ち、どういう心境なのか分かりにくかったりします。それはそれで武士としての個性かもしれません。
一つ気になったのが、主人公と妹がやたら強く反目している理由。子供の頃の回想もあったけど、その時既に普通にビンタしたり妙に仲がぎすぎすしている印象がありました。にもかかわらず、主人公の影響で剣術を学ぶとか、なんだか辻褄が合わない気がします。此処らへんをもうちょっと掘り下げて欲しかったかな。
オススメ度は4−。意外と細かな所に力の入った時代劇です。時代劇好きには安心して楽しめる内容でしょう。
Posted: 7 月 2nd, 2011 under 2011, 映画.
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