Lazy Bear

Categories

Archive

Site search

Feeds

Meta

アリス・クリードの失踪

刑務所内で知り合った、ダニーとヴィック。二人はかねてより計画していた身代金目的の誘拐を実行する。ターゲットになったのはアリス・クリードという有名な大富豪の娘。計画は順調に進んでいるかのように見えたのだが、思わぬ所から計画は徐々に破綻、三者の思惑が交錯する複雑な状況へ発展する。

脚本が随分評判の良かったので観てきました。所謂クライム・サスペンスなんだけど、登場人物が三人しかいないというかなり風変わりな映画です。
一見すると完璧だった誘拐事件が破綻していくのは映画のお約束ではあるものの、この作品では本当に些細なところから少しずつ大きく狂っていくのが見て取れる、なかなか秀逸な展開でした。細かなミスがより大きなミスを生み出したり、変わり様のないはずの状況で立場が実質的に変わったり、中盤以降は特に目まぐるしい心理戦になっていきます。こういうクライム・サスペンスの心理戦は予想のつかない所からインパクト重視で転換していくものだけど、これは予想はつく範囲が多く、それでも面白いのだから相当良く出来た脚本だと思います。
ただ、あまりにもきっちりと綺麗に破綻していったので、逆に型にはまりすぎなのかなとも思いました。もう少しどうでもいい要素を混ぜても良かったかもしれません。

オススメ度は4−。異色とまではいかないものの、なかなか変わったクライム・サスペンスです。ちょっと内容が色々な意味で濃い部分があるので、観に行く相手は考えたほうが良いでしょう。

Write a comment