ナイト&デイ
空港でジューンは、ひょんな事からロイと名乗る男と知り合う。爽やかな好青年然としたロイに惹かれたジューンだったが、ロイは同乗した機内の人間をジューン以外全て殺してしまった挙句、飛行機をトウモロコシ畑へ不時着させる。思わぬ事態に困惑するもののジューンは薬を飲まされ、次に目が覚めた自宅だった。
悪夢のような出来事だったと安堵するのも束の間、程無くジューンはロイと再会してしまう。
主演はトム・クルーズとキャメロン・ディアス。「バニラ・スカイ」以来の共演です。
突然頭がおかしくなった諜報員と、それに巻き込まれ振り回される普通の女性のアクションコメディです。設定は面白く、実際トム・クルーズが演ずるロイは言動も常軌を逸していて、それに振り回されるジューンの構図は非常に笑いを誘うものでした。笑いながら車の屋根に飛びつくタイプです。こりゃ関わり合いになりたくない、と思わせる演技と演出は見事でした。
ストーリー自体は単調、というよりもうちょっと出来が悪いです。単純なのはコメディ映画なので構わないのだけれど、”眠り”を利用した時間を飛ばす構成があまりに悪い。テンポを良くするためにやったのだろうけれど、それがかえって話の繋がりを雑にしてしまっています。ただでさえロイが訳の分からない男なのだから、せめて話の筋だけはきっちり通して欲しかった。そのため要所要所のシーンが非常に御都合主義に見えてしまいます。
ラストのシーンも、件の雑な繋げ方のせいで”どうしてそういう事をしたの?”、”それでどうするの?”と思わず疑問符が浮かんでしまい、イマイチすっきりしない終わり方に思いました。これも結構マイナスなんじゃないかなあ。
個人的にはジューン役ミスキャストじゃないかなと思いました。もうちょっと若くてアクのない女優の方が、ロイに振り回されたり、次第に毒されていくギャップなんかがもっと映えたはずです。
オススメ度は3+。多少難はあるものの、気軽に見られるアクションコメディです。ジョークはなかなか秀逸なので、そこを期待して行くのもよし、それぞれのファンの方にもよし、という感じです。
Posted: 10 月 9th, 2010 under 2010, 映画.
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