グッドナイト&グッドラック
報道記者のエドワード=マローは、愛国心溢れる人物として評判があった。
1953年のアメリカは、マッカーシー上院議員の扇動により反共産主義に溢れていた。中立の報道を信念とするエドワードは、あえて自分の番組でマッカーシー批判を行う。
この作品は実際の出来事を元にした映画です。
過去の出来事をイメージさせるためか、作品全体が終始白黒の映像になっています。そのため、若干字幕の文字が読み辛かったです。
展開は非常に淡々としていて、しかもほとんどエドワードの主観となっています。中立な報道を行おうとしているはずなのに、イマイチ報道側vs政府という構図ばかり見せられている気がします。
映画の本筋についてですが、これがなかなか面白い出来になっています。映画としては今ひとつで「華氏911」に似たような構成にも思えますが、改めてメディアというものの立場を考えさせられる、そんな展開です。
オチは思ったよりもあっけなく訪れました。全体的に淡々と進むためわざとそうしたのかどうかまでは分かりません。
蛇足ですが、この映画における政府とメディアと国民の構図は今の日本にも当てはまりそうです。
この作品では悪者に位置づけられるマッカーシー上院議員は、自分を批判するものを全て共産主義者やそのシンパとレッテル張りをしていますが、今の日本にもそういう人種が沢山います。保守的な人を右翼だ軍国主義者だ言ってるような連中です。
今の日本は驚くほど偏向報道が、時には虚偽報道さえも容認する風潮があります。馬鹿が作って馬鹿が視るものになりつつあるニュース番組。特にこういった報道関係者には視てもらいたいと思う映画です。
オススメ度は3+。映画としては啓蒙的でそれほど面白いものでもありません。楽しむために行くような映画ではないので、その辺りによく注意して観に行くべきでしょう。
Posted: 5 月 13th, 2006 under 2006, 映画.
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