Lazy Bear

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ザ・バイクライダース

1965年のシカゴ。これまで不良達との接点の無かったキャシーは、モーターサイクルクラブのヴァンダルズのベニーと出会う。寡黙な反面あまりに過激で危ういペニーに惹かれたキャシーは、それから僅か5週間後に結婚してしまう。
その後ヴァンダルズは支部を作り大きく勢力を拡大していく。ヴァンダルズのリーダーであるジョニーは組織の急拡大を危惧していたが、事実ヴァンダルズは新旧の派閥が生まれやがて抗争へと発展していく。


本作はアメリカに実在するモーターサイクルギャングの前身時代をモチーフにしたフィクション作品です。しかし着想源となっているのは実際に当時のモーターサイクルクラブを取材した本になります。
見所の一つとしてペニーという寡黙ながら暴力に躊躇いのない彼の存在ですが、確かに線が細い姿だけど非常に暴力的で反骨精神のあるなかなかに危険な雰囲気があります。だけど正直な印象としてはジョニーの方が存在感が強く、また暴力描写も過激でペニーとはちょっと一段階上のレベルでやっている感じがしました。やはり演じているトム・ハーディが凄いのかなと思います。
気の合うバイク仲間と楽しくやっていたはずが、徐々に抗争や暴力沙汰が増えていき最後は派閥争いも暴力で集結しギャングと変わり果てていく流れは、実話としても諸行無常感が凄いです。少人数で楽しいことをやっていてそれが大きく発展しても必ずしも良い事にはならないというのはどこにでもあること。単に増えるのがつまらない人間だけならまだマシで、本作のようにバイクを口実に暴力を平然と手段として持ち込んで本来の目的が蔑ろにされるとこうなっていくのでしょう。ジョニーもジョニーで過激な暴力で報復を当たり前にしていたから、そもそもそこからおかしくなっていったのかもしれません。

オススメ度は4。バイク好きにはたまらない?と思うかもしれないけれど、正直バイク自体は割とどうでも良い扱いの作品だと思います。地味にノーマン・リーダスが出ていますが凄い汚い陽気な蛮族みたいな役柄で、ある意味見所の一つかもしれません。

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