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相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿

警視庁の鑑識官の米沢は、東京ビッグシティマラソンの事件後、顔認証システムの中で8年前に失踪した自分の妻の顔を見つける。すぐさま警察官としての立場を利用して事務局から妻の住所を聞き出すものの、結局はアパートの部屋の前で引き返してしまう。
しかし翌日、そのアパートからの変死体の報告で目を覚ますことになった。

人気ドラマシリーズの相棒より、鑑識米沢のスピンオフ映画です。
原作はドラマシリーズでも時折脚本を担当しているハセベバクシンオー。ちなみに同氏のノベライズが刊行済みで、僕は既読です。

昨年公開された劇場版相棒のスピンオフによる企画物ですが、ノベライズそのままに近い面白さで映像化されていて、なかなか楽しめました。元々ハセベバクシンオーの脚本による本編は突拍子も無い設定が多くてちょっと異質な感じがしていたんですが、本作は発端を除いてはかなり自然なものでした。ごくありきたりなものに一点だけ信じ難い偶然を混じらせるという、匙加減としては小憎らしいほどの具合です。

主演はドラマと同様に米沢役の六角精児、その相棒役として相原刑事役に萩原聖人でした。ぶっちゃけ、ビジュアル的にはまさしく陰と陽という対照的な二人ですが、これが思いのほか銀幕映えして本編に負けないほどの存在感がありました。米沢は脇役としては一流だけど……と思っていただけに、主役としてきっちりこなしているのには驚きました。
ストーリーは原作通り、おぼろげには掴んではいても本筋が二転三転として掴めない上に物証もなかなか出てこないという、サスペンスの王道をいくそれそのままでした。事件の関係者も、原作を読んでいなけれななかなか真犯人は最後まで分からないかもしれないぐらいに役を作りこんでいる好演でした。
確かに本編の劇場版に比べたらスケールは格段に落ちるし、2時間ドラマレベルと言われたら否定は出来ないと思います。でも相棒ファンとしては、無難でもそれなりの出来に仕上げてくれただけでも良かったかなと、そう贔屓するものです。

オススメ度は3+。相棒シリーズを見ていなくともそれなりについていけるサスペンスものなので、是非気軽に見て欲しいと思います。

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